Home独り言>大学受験
第13回 大学受験
Copyright(C)2004−2005 HiraKen All rights reserved.
国立の大学受験も終わり、もうそろそろ結果も出始めている頃だと思います。この時季になるといつも自分の昔を思い出します。

辛い、もうその一言でした。自己紹介の欄にも書いてるけど、さらに詳しく書くと、合格発表のとき、妹はある雑誌のインタビューを受けていました。その間、僕は廃人のように近くで座って待っていました。「あー、もしここで僕も合格していたら、年子で合格とかいう見出しで雑誌に載ることができてたんやろなー。うまくいけばテレビにも出れてたんかなー。」なんて、妄想が膨らんでいました。もう今という現実をどうしても受け入れたくないと思っていたに違いありません。この一年は本当に無駄やったんやろーか、支えてくれた両親や周りの皆にはなんて言えばいいのか・・・。正直言うと、僕は結構、浪人する時から引け目を感じていました。妹は予備校に入る時、模試の成績がよく割引で入れたんやけど、僕はほとんど割り引いてもらえませんでした。なんか、僕って金かかる子どもなんやなーって思いながら。成績もそれほどよくなかったし、両親、特に父親にとってみたら危なっかしくて見てられないといった感じだったかもしれません。妹みたいにもっと安定した成績をとって安心させてあげたい。まあ、一度も安心をさせるような成績をとれたことはなかったかもしれません。

そんなことをいろいろ思い出しながら妹と帰りました。妹はもっと合格の喜びをかみしめたかったはずやのに・・・。
中学校から私立に通い、電車で片道2時間近くかけて通学し、それを3年間も続けた。中学校時代の勉強時間の差はめちゃくちゃあったと思います。正直、中学校の時、妹としゃべったという記憶すらほとんどありません。まあ、それくらい妹は勉強していたということです。そんな妹やからこそ合格したんやと思います。兄妹なんやからもともとの差ってそんなにあるはずはないと思う。僕は今でも何かするとき、ほんまこれが努力できる限界なんかって自分に聞いてみる。まだできるんじゃないん?こんなんで胸張って努力したっていえるん?多分、妹やったらもっとやってるんじゃないん?妹、妹と引き合いに出すのは悪いかもしれんけど、近くにこれほど目標にできる人がいるのは幸せなことやと思う。

そんなわけでほんま努力してきた妹やから、大学に合格した喜びはもう言葉では言い表すことができないものだったと思う。それでも、この世の終わりを見たというような顔している僕を放ってはおけないと思ったのか一緒に帰ってくれた。まあ、あらぬことを考えているのではという心配もあったのかもしれない・・・。本当に申し訳ないことをしたと思う。結婚式と同じように大学受験の合格だって、普通人生で一回しか味わうことができない大きな感動やと思う。それをあんな形で終わらせてしまったことは後悔しています。もっと僕が気丈に振舞っていれば・・・。まあ、今やから言えることで当時、僕にそんな余裕はありませんでした。

天国と地獄が一緒に歩いている、そんな感じで周りの人は感じていたのかもしれません。

重い足を引きずりながら家に帰り、妹がお風呂に入っている時に、母親から電話がありました。
母親:「○○(妹の名前)は?」僕:「今お風呂。」母親:「いつ頃出るん?」僕:「わからん。」母親:「まあ、またお風呂でたら電話するように言うて。」僕に気を遣ってくれたのか僕のことには一切触れませんでした。でも、それが僕にとっては悔しくて、ぶち切れてしまいました。「そんな○○、○○いわんといてくれ!僕は落ちてるんやぞ!僕がどれだけ頑張ってきたか、そのこともしらんくせに、○○ばっかり言うな。ちょっとは落ちた僕の気持ちも考えろ!」そう、泣きながら言いました。そして、電話をたたきつけるように切りました。その日はもう電話は鳴ることはありませんでした。
自分の失敗を誰かのせいにして、もう何もかもが信じれなくなっていました。

夜は悔しくて、悔しくてなかなか眠れませんでした。でも、眠っている間だけでもこの悔しさを忘れられると思い、なんとか寝ようとしました。見た夢は「実は昨日の合格発表は予行で、本当の発表は今日です。っていうテレビでの放送があり、発表を見に行って、見事に合格していた。」というあまりに悲しい夢でした。起きて、夢だったことに気付くと涙がとまりませんでした。

大学の合格発表から数日は本当に辛かったことを覚えています。それでも、今は良い思い出だといえます。
それは、自分では後悔しないくらいに努力したと胸を張っていえるから。僕にできることは全てやったといえます。
努力したかどうかそれを決めるのは自分。周りから見て、そんなに努力しているように見えなくても、自分が努力したといえるのならそれでもいいと思う。
ただ、ある人と比べて自分はまだまだ努力が足りない、と思えるような人が近くにいるのなら、それは本当に幸せなことやと思う。そういう人が近くにいれば、やっぱり周りは比べてくるやろうけど。「お前はあいつ程努力してない!」っていう風に。その時は腹が立つし、人と比べるなって思うかもしれないけど、でも、自分はまだまだや、もっともっと可能性があるって思えることも事実やと思う。

僕には努力するという環境が整っていました。そして、僕がこのメッセージを伝えたい人にもその環境が整っていると僕は思っています。

Back

Home