■はじめに

先日、祖父が僕の昔の記録を送ってくれた。新聞を切り抜いて、僕の名前の横には線も引かれていた。ここまでしてくれていたなんて・・・。嬉しいです(>_<)
その記事を一つずつ見直してみると、僕が小学校の頃に書いた作文が出てきた。地元の創作会っていう作文コンクールで準入賞した作品やった。懐かしくて読み返してみた。小学生にしてはなかなかよく書けてるやん!自分。って自画自賛してしまった。
今回はそんな小学校の頃の自分の作文を掲載しようと思う。


■ぼくとマラソン

「スタート10秒前。位置について、用意、バン。」

今日は、日置のリバーサイドマラソン。今までに、何度もマラソンの大会に出たことはあるけれど、今日はいつもとちがう。朝起きた時からそうだった。いつもなら、緊張するはずなのに、反対に、絶対に最後まで走ってやるというやる気満々の気持ちであった。それに、今日は今までにない、一番良いマラソンになりそうな予感がしたからだ。

ついにぼくたちがスタートした。この前の郡陸競でぼくが負けたK君もいた。でも、ぼくはそんなこと気にしなかった。そして思い切って一番にでた。ぼくは、「やっぱり一番は気持ちがいいなあ。」と思いながら走った。
普通なら、落ちてくるはずのスピードもどんどん上がっていき、まるで風を切って走っているような気持ちになった。

みんなが、「がんばれ、がんばれ。」と旗を振りながら応援してくれた。それが、ぼくのエンジンをフル回転にしてくれた。

1キロを過ぎた地点で2位と一気に差をつけた。ぼくは走っている途中、前までのマラソンのことを思い浮かべた。とても苦しかった練習。何度もやめたいと思ったことがあった。それにくやしかった2位。「でも今は、ぼくが一番で走っているんだ。」そう思うと、なんだか夢のような感じがして、「夢よ、まださめないで。」とさけびたくなるような気分になった。

とても長い直線に入った。直線なのに、ぜんぜん先が見えない。気の遠くなるような直線だ。まるで終わりのない道を走らされているような気分になった。でも、ぼくは、「ここで、自分に負けてたまるか。」と思い、歯がぎしぎし鳴るくらいまでくいしばって、腕を大きく早く振った。

ようやく長い直線も終わった。そして、とうとう残り1キロ。もうだいぶ息切れしてきた。走る前は機関車のけむりのように白かった息も、今はもう見えない。残り1キロになると、ぐっと体中に力が入り、全力で走った。少し後ろのことが気になった。また前の郡陸競のときみたいに最後でぬかされそうな気がしたからだ。しかし、後ろには、だれも見えなかった。「こんなに後ろと差があいたのは初めてだ。」といううれしい気持ちになりながらも、「これからが本当の勝負だ。」という気持ちの方が強かった。

ラスト400メートル。ここからが急な上り坂だ。ぼくは、少し前かがみになりつまさきだけで走った。でも、その坂は、天にもつながらんばかりの長さだった。それに、足や手は鉛のように重たくて上がらなかった。でも、ぼくの心には、「1位でゴールのテープを切りたい。」という気持ちが沸き起こった。ぼくは、自分の心にムチを入れ、思いっきり振り上げた。

坂を上りきった。残り200メートル。体中に残っている力を全部、足と腕に集中させ、ラストスパートをかけた。日置小学校のグラウンドに入ると、みんなが拍手でむかえてくれた。まるでスーパースターになったような感じがした。
「やったー。」
1位でぼくは、テープを切った。ぼくは腕を思い切り高く振り上げ、ガッツポーズでゴールした。

ゴールしたとたん、体中の力がなくなりたおれこんだ。すると、すぐそこにお母さんがかけよってきてくれた。そして、「よかったなあ。よう、がんばったで。」と言ってほめてくれた。

妹やお父さんも1位でゴールした。お父さんが、ゴールしたと同時に、ぼくは、お父さんに近寄っていった。それは、お父さんにぼくが1位をとったことを言いたかったからだ。

お父さんは、ぼくにいろいろ指導してくれた。練習の時は厳しいけれど、普段は優しいお父さん。そんなお父さんだから、少しでも早く1位をとったことをつたえたかった。
「お父さん、ぼく1位だったで。」
そう言うとお父さんは、自分が1位をとったことよりも、ぼくが1位をとったことの方がうれしいようで、ぼくの肩をぽんぽんとたたいて、「よかったなあ。おめでとう。」と言ってくれた。
こんなにみんなが喜んでくれたのは初めてだった。


今日のマラソンは、最高の思い出だ。そしてぼくはこう思った。

「もっともっとがんばってテレビに出れるような、とても速いマラソン選手になるぞ。」


■評

この作文に対する評価も掲載します。

読み手をひきつける書き出しがいいですね。今までにない一番よいマラソンになりそうだとの予感通り、終始好調な走りを続ける平野君の様子が心の動きとともによく表現されていてよい作品です。

とのことです。作文にもあるけど、「今日は今までにない一番よいマラソンになる」なんて、走る前からわかるはずないやんねー(^_^;)。終わった後ならなんとでも言えるしね(^_^;)。でも、僕は毎回どんな大会でも今回はきっとよい走りができるはずやと自分に言い聞かせて走っています。今までにないって大げさかもしれんけど、今回はベストのタイムを出すって気持ちで毎回走ってるから嘘っていうわけでもないんやけどねー。

後、作文内では群陸競で負けた相手をK君にしてるけど、ほんまの作文では本名書いてたんよね。そんで、それが新聞に載ったから、これ大丈夫なんか、また敵視されるんじゃないかと親は心配してました。
このK君とは小学校の頃、ライバルでした。S&Bちびっ子マラソンの地区大会で僕が優勝した時、父親が伴走したとかって文句を言ってきて、かなりもめました。いい思い出です。(良いんかはわからんけど・・・)

この作文を久しぶりに読み返して、当時のことを鮮明に思い出すことができた!
そして、改めて走ることを頑張っていこうと思いました。

おじいちゃん、新聞とってくれててありがとう!!



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